2019年11月15日(金)に、2019年度日本体育図書館協議会第9回研修会を開催した。本研修会は、草創期より体育・スポーツを積極的に奨励し、多くの優れたアスリートやスポーツ関係者を輩出してきた早稲田大学の図書館及び文化施設を見学し、資料の収集や保存、展示等について研修を行った。当日は、加盟館9館12名の参加があった。
【戸山図書館】
戸山キャンパスにおける学習及び研究図書館機能を持ったキャンパス図書館で、人文学関係の資料を中心に所蔵。地下1階には研究図書・雑誌バックナンバー等が配架され、地上1階から4階までは学習図書が中心に配架されている。可動式机やホワイトボードを備えたグループ閲覧室の運用状況や2019年9月にリニューアルした図書館システム(WINE)の導入後の様子を伺った。
【早稲田スポーツミュージアム】
2019年3月にオープンした早稲田スポーツミュージアムは、これまで輝かしい実績を挙げてきた各体育部を顕彰し、早稲田大学の魅力を学内外に広く発信する施設になっている。各体育部が管理してきた様々な資料を交代で展示するスペースやユニフォームを試着し、記念撮影ができるフォトコーナーが用意される等、学内外の来館者が楽しめる工夫が施されていた。
【中央図書館】
早稲田大学全体の学術情報の中核を担う図書館として、関東大震災、第二次世界大戦による被害を免れてきた早稲田大学草創期からの貴重な資料を所蔵。2018年度以降に館内のリニューアルを進めており、ラーニング・コモンズを拡充。利用者が用途に合わせて最適なエリアを選ぶことができるような環境整備を進めている現状を見学した。
【早稲田大学坪内博士記念演劇博物館】
早稲田大学演劇博物館(通称、エンパク)は、坪内逍遙博士の古稀及び「シェークスピヤ全集」全40巻の翻訳が完成したのを記念し、1928年10月に設立された。イギリスの劇場「フォーチュン座」を模した建築になっている。戯曲の台本、ポスター、楽譜等の紙資料だけでなく、衣装等の博物的資料を収蔵し、国内外の研究者から多く利用されている。体験型の展示も用意されており、一般の利用者も楽しめる展示内容になっていた。