第10回日本体育図書館協議会「研修会(オンライン)」開催

2020年12月10日(木)に、2020年度日本体育図書館協議会第10回研修会を開催した。本研修会は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止のため、初のオンライン開催となった。本研修会は、Web会議サービスZoomを用いて、第1部講演・事例発表、第2部情報交換会の2部構成で実施した。当日は、加盟館11館20名の参加があった。

【第1部:講演・事例発表】

近代オリンピックの誕生からオリンピック史上初の延期となった東京2020大会までの歴史を概観する形で、オリンピック・パラリンピックが抱える課題について解説があった。オリンピックの歴史的変遷を見ると、オリンピックの価値は普遍的で、不変ものであるとは言えず、時代の情勢に応じて、様々なアップデートを重ねてきたことが語られた。

COVID-19野球アーカイブ、バーチャルレファレンスサービス、SNSを使った情報発信を中心に、コロナ禍で野球殿堂博物館が実施した取り組みが報告された。COVID-19野球アーカイブでは、新型コロナウイルス感染症の野球への影響についての記録を後世に残すため、スポーツ新聞の収集、保存を行っている。閉室期間には、オンラインでレファレンスを受けつけるバーチャルレファレンスサービスを実施。従来からの利用者を中心に利用されたことが発表された。

新型コロナウイルス感染症感染拡大の各段階における感染防止対策について、事例発表があった。緊急事態宣言が発出され、在宅勤務になった4、5月には、電子資料サービスの充実、オンライン利用案内の推進を行ったことが報告された。コロナ禍における成果としては、他部署・教員との協働の機会が増えたことやオンラインコミュニケーションサービスの導入が進んだことなどが挙げられた。

【第2部:情報交換会】

第2部の情報交換会には加盟館11館17名が参加した。3グループに分かれ、新型コロナウイルス感染症流行下における在宅勤務の様子、オンラインレファレンスの取り組み、電子ジャーナル・データベースのリモートアクセス、機関リポジトリの運営などについて、各加盟館間で情報交換が行われた。